自動車整備士
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自動車整備士になるには

自動車整備士という仕事は、車が好きな人にとってやりがいのある職業です。また、女性でも十分に活躍できる分野なので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

自動車整備士になるための基本的なステップ

まずは、自動車整備士になるための基本的なステップを説明します。

専門学校や大学で学ぶ

自動車整備士になるためには、専門的な知識と技術が必要です。専門学校や大学で、自動車整備に関するコースを受講しましょう。これらの学校では、エンジンの仕組みや車両の構造、安全対策などを学べます。

資格取得のための勉強

自動車整備士として働くためには、国家資格である「自動車整備士資格」が必要です。まずは3級自動車整備士の資格を目指しましょう。この資格を取得するためには、専門学校での勉強に加えて、一定の実務経験が求められます。

実務経験を積む

資格取得後は、実際の整備工場やディーラーで実務経験を積むことが大切です。ここで、車の点検や修理、メンテナンスの技術を磨きます。経験を積むことで、2級、1級と上位の資格を目指すことも可能です。

自動車整備士に必要な資格とは?

自動車整備士として働くためには、いくつかの資格が必要です。それぞれの資格について詳しく見ていきましょう。

3級自動車整備士

初めに目指す資格です。この資格を取得するには、専門学校での教育を修了し、一定の実務経験が必要です。3級整備士は、基本的な点検や簡単な修理を担当します。

2級自動車整備士

3級取得後、さらに経験を積んで挑戦する資格です。2級になると、より高度な修理やメンテナンスを担当できます。資格取得には、さらに多くの実務経験と試験が必要です。

1級自動車整備士

最高位の資格で、非常に高度な技術と知識が求められます。1級を持つ整備士は、整備工場やディーラーのリーダーとして活躍することが多いです。

おすすめの自動車整備士専門学校について

自動車整備士を目指す学生にとって、専門学校選びは重要です。ここでは、学生が安心して学べる自動車整備士専門学校について紹介します。

久留米自動車工科大学校

久留米自動車工科大学校は、学生に対するサポートが充実しています。女性専用の更衣室やトイレの完備はもちろん、女性専用の休憩スペースも用意されています。また、女性のためのキャリア支援プログラムもあり、女性整備士としての道をサポート。さらに、学生同士のネットワーク作りを支援する活動も行われています。詳細はこちらから確認できます。

トヨタ東京自動車大学校

トヨタ東京自動車大学校は、女性が整備士として活躍できる環境を整えています。女性専用の設備が充実しており、女性専用の更衣室やトイレが完備されています。また、女性のための特別なキャリア支援プログラムが提供されており、就職活動のサポートも手厚いです。女性の先輩整備士との交流会なども開催され、実際に働く姿を身近に感じられる機会が多いのも特徴です。詳細はこちらから確認できます。

YIC京都工科自動車大学校

YIC京都工科自動車大学校では、女性も多く在籍しており、女性整備士としてのキャリアを目指す環境が整っています。女性専用の設備が充実しているほか、力仕事を補助する機材が揃っているのも重要な要素です。女性学生のための相談窓口が設置されており、安心して学べます。女性の先輩からのアドバイスやサポートも受けられます。

水戸自動車大学校

水戸自動車大学校は、女性専用の施設や設備が整っているほか、女性のためのキャリア支援プログラムが充実しています。女性専用の更衣室やトイレが完備されており、女性が安心して学べる環境です。女性専用のカウンセリングルームがあり、学業や就職に関する相談ができます。詳細はこちらから確認できます。

AUT京都自動車専門学校

AUT京都自動車専門学校は、女性整備士を目指す学生のためのサポートが充実しています。女性専用の更衣室やトイレが完備されており、女性専用の休憩スペースもあります。女性のためのキャリア支援プログラムが提供されており、就職活動のサポートも手厚いです。さらに、女性の先輩整備士との交流会なども開催され、実際に働く姿を身近に感じられる機会が多いのも特徴です。詳細はこちらから確認できます。

自動車整備士の主な仕事内容

点検整備

定期点検: 車検や法定点検など、定期的に車両の状態を確認し、安全性と性能を保つための点検を行います。エンジンオイルの交換、ブレーキの点検、タイヤの状態確認などが含まれます。
予防保全: 事故や故障を未然に防ぐための点検作業も重要です。定期的な点検を通じて、部品の摩耗や劣化を早期に発見し、必要に応じて交換します。

修理作業

故障修理: 故障した車両の修理を行います。エンジンやトランスミッションの不具合、電気系統のトラブルなど、さまざまな問題に対応します。
事故修理: 事故で損傷した車両の修理も担当します。車体の修復や部品の交換、塗装作業などが含まれます。

分解整備

エンジンのオーバーホール: エンジンを分解し、内部の部品を点検・修理します。エンジンの性能を回復させるために必要な作業です。
トランスミッションの修理: トランスミッションの分解・点検・修理を行い、スムーズなギアチェンジを確保します。

電子制御装置整備

診断と修理: 近年の車両は多くの電子制御装置が搭載されています。これらの装置の診断と修理も重要な業務の一部です。スキャンツールを使用して電子制御装置の不具合を特定し、修理を行います。

板金塗装

車体修復: 事故などで損傷した車体の修復を行います。板金作業を通じて車体の形状を元に戻し、塗装作業で見た目も元通りに仕上げます。

サービスエンジニア業務

お客様対応: 整備士は車両の整備だけでなく、お客様とのコミュニケーションも重要です。点検結果の説明や、今後のメンテナンスのアドバイスを行います。
カスタマイズ: お客様の要望に応じて車両のカスタマイズも行います。例えば、カーナビやオーディオシステムの取り付けなどです。

自動車整備業に従事する女性の現状

全国には、自動車整備士の国家資格を持って働いている女性が約10,489人います(令和4年度データ)。また、資格を持たずに整備工場で働いている女性(整備要員)は19,237人です。これは、全国の自動車整備士約33万人のうち、約3.2%が女性ということになります。割合としては少数ですが、女性整備士の存在は確実に増えています。

女性自動車整備士の給与

自動車整備士の給与は、他の職種と比較しても男女間の差が少ないです。以下のデータをご覧ください。

男性整備士の平均月収: 約29.1万円
女性整備士の平均月収: 約23.8万円

引用:自動車分解整備実態調査結果概要(https://www.jaspa.or.jp/member/data/whitepaper.html

全職種の平均月収と比較すると、整備士の給与は男女ともに平均を下回っていますが、男女間の給与差は比較的小さいです。他職種の平均月収では男性が約43万円、女性が約26.7万円となっています。このデータから、自動車整備士は男女間の賃金差が少ない職種であることが分かります。

なぜ男女間の給与差が少ないのか

職務内容の同一性

自動車整備士の仕事は、具体的な技術や作業に基づいて評価されるため、男女での差が生じにくいです。整備内容や技能の熟練度が直接給与に反映されるため、性別による違いが少なくなります。

インセンティブ制度

多くの整備工場では、インセンティブ制度を導入しています。これは、作業の効率やお客様からの評価によって追加の報酬が支払われる仕組みです。これにより、個々の整備士の努力や成果が正当に評価されます。

女性が自動車整備士を目指す際の注意点

女性が自動車整備士を目指す際には、いくつかの注意点があります。以下の点に留意し、働きやすい環境を見つけましょう。

職場環境の確認

女性整備士が少ない職場では、更衣室やトイレが十分に整っていない場合があります。就職先を選ぶ際には、女性専用の設備が整っているかを確認しましょう。

福利厚生の確認

産休や育休制度が整っているかも重要なポイントです。将来的に結婚や出産を考えている場合、これらの制度がしっかりしている職場を選ぶと安心です。

力仕事への対応

自動車整備は体力を使う仕事です。特に重い部品の取り扱いには注意が必要です。補助機材が充実している職場も増えているので、こうした機材があるかも確認すると良いでしょう。

今後の課題と展望

女性整備士の働きやすさは向上していますが、まだ課題も残っています。

職場環境のさらなる整備

一部の工場では、まだ女性専用の設備が十分に整っていない場合があります。すべての工場で女性が快適に働ける環境を整備することが重要です。

女性整備士の増加

女性整備士の人口は増えていますが、全体の割合から見るとまだ少数です。今後、女性がもっと整備士として働くことが一般的になるよう、業界全体での取り組みが必要です。

自動車整備士としてのキャリアパス

自動車整備士としてのキャリアパスには、多くの選択肢があります。自分の興味や目標に合わせて、キャリアを積んでいきましょう。

ディーラーでの勤務

自動車メーカーのディーラーで働くことは、多くの整備士が選ぶ道です。新車の点検や修理を担当し、最新の技術に触れることができます。

独立開業

実務経験を積んでから、自分の整備工場を開業することも可能です。自分のペースで仕事ができるため、やりがいを感じることができるでしょう。

専門技術の習得

特定の分野(例えば、電気自動車やハイブリッド車)の技術を専門にすることも考えられます。これにより、希少価値の高い整備士としての地位を築くことができます。

女性自動車整備士のメリットとやりがい

女性自動車整備士には、多くのメリットとやりがいがあります。以下にそのいくつかを紹介します。

きめ細やかな対応

女性ならではのきめ細やかな対応が、お客様から高く評価されることがあります。特に女性のお客様からは、同じ女性としての視点で安心感を持ってもらえることが多いです。

手先の器用さ

自動車整備には、細かい作業が多くあります。女性の手先の器用さが活かされる場面も多く、男性整備士との協力で効率的に作業を進めることができます。

コミュニケーション力

お客様とのコミュニケーションも重要な仕事の一部です。女性ならではの心配りや気配りが、お客様との信頼関係を築くうえで大きな武器となります。

女性整備士の活躍事例

女性整備士の活躍は各地で見られます。例えば、メルセデス・ベンツの全国大会で女性整備士が上位入賞を果たすなど、技術力が高く評価されています。こうした事例は、女性整備士がしっかりとしたキャリアを築ける証拠といえるでしょう。

女性が自動車整備士として働くことは、決して簡単な道ではありません。しかし、しっかりとした準備と努力を重ねることで、やりがいのある職業として活躍することができます。女性が働きやすい環境も徐々に整いつつあり、今後もさらなる環境整備と女性整備士の増加が期待されます。自動車が好きな方、技術を磨きたい方は、ぜひチャレンジしてみてください。